ヒゲタ醤油株式会社
2011-07-07
「旨い醤油って、実は赤い!?」
コレ、聞いたことはあったが、果たして実際にはどのような”赤色”なのだろう・・・?
そんな疑問を胸に、今回「ヒゲタ醤油株式会社」を取材訪問。
東京都中央区にある本社にお邪魔し、代表取締役社長の濱口敏行さんにお話をお伺いした。
ヒゲタ醤油は、1616年創業。今年で395年目を迎える。
つまり、およそ400年間に渡って醤油を作り続けているのだ・・・>ふぅ~。
溜息が出るくらいの年月だなぁー!
創業者の田中玄蕃さんは、千葉県銚子の豪農だったそうだ。その銚子は、暖流と寒流が沖でぶつかり合い、夏は涼しく、冬は暖かく、湿度が高い。
この気候が、こうじ菌などの微生物の働きを活用する醤油の醸造には最適なんだとか・・・。また、地理的にも銚子は恵まれていた。
利根川と江戸川を利用して、江戸に輸送する経路が確立していたからだ。
これら好条件が揃ったことで、江戸の町の発展とともに、銚子産の醤油の需要も伸び、発展を遂げていったのだなぁ~フムフム。
それにしても、400年近い歴史を持つヒゲタ醤油。その長寿の秘訣は、たまたま条件が揃っていただけ、なハズはない。
この問いに、ゆったりとした優しい語り口で、濱口社長が答えて下さった。
「ヒゲタの持つDNAだと思うんです。それは、職人気質の風土を持ち、品質を第一に考え、長期的視点を持つことなのでしょう」。
なるほどー!
伝統を守るひたむきさを持ち、いつの時代にも愚直に品質を追求する。そして、目先の損得勘定ではなく長期的に考える。
コレって、どんな仕事をしていても、共通して言えることですよね~。
ちなみに、ヒゲタマークの左上にある「上」の字は、江戸幕府からその品質の良さを評価され「最上しょうゆ」の称号をあたえられた名残だそうです。
インタビューの最後に、「醤油=赤い」についてお訊きすると、隣のお部屋からゴソゴソっとお醤油を出してこられ、瓶の底を陽光の射すほうに傾けて、見せて下さった。
それは、まさに赤ワインのような色味で、スタッフと二人思わず「オオォ~」と感嘆の声をあげてしまった。
今回もまた日本の伝統技術が誇る”ホンモノ”に触れた貴重な取材のひとときとなった。