Alice Cooper ”TRASH”特集!
2010-11-15
『ショック・ロックの帝王!
Alice Cooper“TRASH”特集』。
1969年にデビューしたアメリカのロッカー:Alice Cooper。
1970年代に天下を取った彼が、落ちぶれた後、
デビュー20周年で大復活を遂げたアルバムが、このTRASHです。
M. HOUSE OF FIRE / ALICE COOPER
1曲目にお送りしたのは、1989年にリリースされたアルバム
『TRASH』から、シングルヒットナンバー:HOUSE OF FIREです。
ここでギターソロを弾いているのは、あのAEROSMITHの
ジョー・ペリー。
お互い、スターダムから転落して、どん底を味わって、
1980年代後半に復活した!という同じ境遇の物同士。
アリスの20周年を祝うように、
いいギターソロを聴かせてくれています。
そして実は、このアルバム、他にも凄まじい面々が
ゲスト参加しています!
M. POISON / ALICE COOPER
さて、次にお送りしたのは、Alice Cooperの1989年のアルバム
『TRASH』から、全米7位を記録したシングルヒット
“POISON”です。
こんなベタベタなハードロックナンバーが、
全米TOP10に入るなんて・・・時代ですねぇ。
さてさて、Alice Copper。
知らない方も多いんじゃないでしょうか?
Aliceは1969年にアメリカでデビューしたロッカーです。
爬虫類のような、もしくは骸骨のようなメイキャップ。
そして、空前のスケールで展開される、まるでホラー映画のような
LIVEでよく知られています。ギロチンで首が吹っ飛ぶわ、
大蛇が体に巻き付くわ・・・とやりたい放題で、
“ショック・ロックの帝王”
なんて表現されたりもしますね。
他にも、“グラム・ロックの元祖”、
“元祖ヴィジュアル系”なんていわれ方もしています。
まぁ、とにかく“時代を先取りした”アーティストだったわけです。
もし、彼が世に出ていなければ、KISSのような“シアトリカル”
なバンドは出なかったんじゃないか?とも言われています。
1972年にはアルバム「SCHOOL’S OUT」が爆発的なヒット。
翌年のアルバム「BILLION DOLLER BABIES」も全米1位を記録。
Alice Cooperは、70年代前半で最もHOTで、
最もチケットの取れないアーティストとして、
ロック界に君臨していました。
M.TRASH / ALICE COOPER ( / 4’00”)
『ALICE COOPER “TRASH”特集』
さぁ、次にお送りしたのは、アルバムのタイトル・トラック“TRASH”です。
この曲にも、凄いゲストが参加していますが、曲聴いて分かったら
相当なロック通ですね。
ドラムは、AEROSMITHのジョーイ・クレイマー。
ベースは、これまたエアロのトム・ハミルトン。
そして・・・サブボーカルは・・・?声で分かったかな?
JON BON JOVIでした。凄いですよね。この人望。そしてこの人脈。
これは、もちろん、Aliceのカリスマ性もありますが、
一番大きかったのは、プロデューサーのデスモンド・チャイルドでしょう。
BON JOVI、AEROSMITHを一躍スーパースターの座に押し上げた
ソングライター&プロデューサーである彼が、この1989年の
Alice Cooper大復活作のトータルプロデューサーなんですね。
まさに、90年代のコムロ、2000年代のつんく♂のように、
1980年代、デスモンド・チャイルドといえば、ヒットの代名詞、
だったんですね。
フックのあるメロディーを作らせたら右に出るものはいませんでした。
ただ、自身のソロアルバムは酷い出来でしたけどね(笑)。
他人を引き立てるのが、とにかく上手い人、なんでしょうね。
さてさて・・・、さっきの話の続き。Alice Cooperヒストリーです。
1970年代前半。とにかく非道徳的なルックスとLIVEで一世を風靡した
Alice Cooperですが、その後、バンドメンバーがAliceに付いて行けずに
次々に脱退。
そうなんです。初期はAlice Cooperはれっきとしたバンドだったんです。
余りにもボーカルの存在感が強すぎて、他のメンバーはバックバンドだと
勘違いされ続けて、まぁ、そういったフラストレーションもあったんでしょう。
バンドメンバーは全ていなくなって、Alice Cooperはソロアーティストと
なりました。
そんな流れの中、人気も落ち込みます。
また、極度のアルコール中毒と精神の病に悩まされて、
私生活もどん底。1980年代前半は、「すでに終わった」
アーティストだと思われていました。
M. ONLY MY HEART TALKIN’ /
ALICE COOPER
さて、次にお送りしたのは、
アルバムから“ONLY MY HEART TALKIN’”。
この曲のゲストは、もう分かりますよね。この声きけば。
AEROSMITHのスティーブン・タイラーです。最高ですね!
この2ショット。
さてさて・・・、さっきの話の続き。
1980年代前半。完全に終わったアーティストだった
Alice Cooperですが・・・、
徐々に復活の兆しが見え始めます。
まず、1個目の追い風が「ハード・ロック&へヴィ・メタルブーム」。
そして、そのブームをリードしたバンドマンたちが、揃いも揃って
Alice Cooperの大ファンだったんですね。これが2個目の追い風。
徐々に、若いロックファンが
“Alice Cooperっていう、伝説のロックスターがいるらしいぜ”
とにわかに盛り上がり始めたんですね。
そんな中で、レコード会社を移籍して、デビュー20周年にリリースしたのが、
この1989年のアルバム「TRASH」。
さっきも言ったとおり、スーパーソングライター&プロデューサーの
デスモンド・チャイルドが制作総指揮。
そして、BON JOVI、AEROSMITH、WINGER、JOAN JETTなど
そうそうたる面々がゲスト参加。
BON JOVIなんて、楽曲まで提供するほどですから。
そりゃ、ものすごい復活劇でした。
アルバムは、全米、全英で売れに売れて、
アリスは、再びスーパースターの仲間入り!
生きるROCKレジェンド!
として、62歳の現在も往年のショック・ロックを歌い続けています。
M.BED OF NAILS / ALICE COOPER