サイモン&ガーファンクル!“パセリ・セージ・ローズマリー&タイム”特集!
2011-12-25
『SIMON & GARFUNKEL
「パセリ・セージ・ローズマリー・アンド・タイム」
M.夢の中の世界 / SIMON & GARFUNKEL
1曲目にお送りしたのは、1966年のS&Gのアルバム
「パセリ・セージ・ローズマリー・アンド・タイム」から、
「夢の中の世界」です。
さて、このアルバム「パセリ・セージ・ローズマリー・アンド・タイム」。
美しいメロディーとハーモニー、穏やかで、時に哲学的で、
時にポリティカルな歌詞。そんな要素が詰まった、実に深みのある名盤です。
M.59番街橋の歌~Feelin’ Groovy~
M.エミリー・エミリー
さて、次にお送りしたのは、1966年のS&Gのアルバム
「パセリ・セージ・ローズマリー・アンド・タイム」から、
「フィーリン・グル―ヴィ―」、そして「エミリー・エミリー」でした。
本当に短いナンバー。でもこのインパクトと美しさ。
フィーリン・グル―ヴィ―なんて、ほとんど同じフレーズで1分40秒を
駆け抜けますが、複雑なハーモニーの構成で、本当に奥行のある
素晴らしい曲になっていますよね。
さて、このアルバム「パセリ・セージ・ローズマリー・アンド・タイム」。
S&Gとしての3作目です。
1964年のデビュー作『水曜の朝、午前3時』は、1年で3000枚しか売れない、
という商業的な大失敗。“こりゃダメだ・・・”とガッカリしながら、
ポール・サイモンはヨーロッパ放浪、アート・ガーファンクルは大学院へ!
という中で、プロデューサーが勝手に“Sound of Silence”にエレキギター
とかドラムを足して『フォークロック!!』としてリリースした
ヴァージョンが世界中で大ヒット!
嘘みたいなアメリカンドリームで、
再びアメリカに戻ったサイモンと、ガーファンクルで作られた1966年の
2ndアルバム『Sound of Silence』もビッグヒット!
そんな勢いのまま、同じ年1966年に、
これほどの完成度の作品を作ったわけです。
急激な生活の変化、一気に駆け上がったスターダムに乱されることなく、
音楽に真摯に向き合って、これだけの新曲を作るなんて、
並みの新人じゃないことがよく分かりますよね。
M.スカボロ―・フェア
さて、お送りしたのは、もーー20世紀を代表する名曲と言ってもいいでしょうね。
1966年のS&Gのアルバム「パセリ・セージ・ローズマリー・アンド・タイム」
から、「スカボロ―・フェア」でした。
もともとはイギリスに古くから(16世紀から)伝わるバラード。
吟遊詩人が町から町に歌い継いだ曲らしいですが、
S&Gが素晴らしいアレンジで20世紀の名曲に仕立て上げました。
不思議な和音のアコギプレイも見事!ですよね。いやー、ギターうまいっす。
もちろん、アルバムタイトル「パセリ・セージ・ローズマリー・アンド・タイム」は、この曲の一節から取られています。
若い男性が、別れた女性への未練を歌っている、という元々の意味を超えて、
S&Gヴァージョンは、ベトナム戦争で空しく死んでいった人々へささげた
反戦の歌にも聞こえてきます。
直接的な言葉は何一つありませんが、2つの歌が混ざり合う絶妙な
ボーカルアレンジでそのこと暗に伝える・・・。
これこそが音楽の強さ、ですよね。
M.プレジャー・マシーン
M.Homeward Bound
さて、お送りしたのは、1966年のS&Gのアルバム
「パセリ・セージ・ローズマリー・アンド・タイム」から、
比較的激しいナンバー「プレジャー・マシーン」、
そして「Homeward Bound~早く家へ帰りたい~」でした。
だいたい、3作目くらいで“HOME”をテーマにした曲を入れるよね!
それくらい、ロードが大変なんでしょうね。
さて、今日このアルバムを特集したのは、実は次にお送りする曲が、
このアルバムの1つの象徴、だから、なんですよね。
曲は、シンプルなピアノの伴奏の上で、S&G2人のハーモニーが堪能できる
“きよしこの夜”です。
その上に、ニュースの音声が重なってくる、
という本当に斬新な作りになっています。
流されるニュースは、ベトナム戦争の正当性を説いている政府の見解/
キング牧師のデモ/シカゴでの大量殺人事件/など、
混沌とした当時の社会情勢を映す話題。
クリスマスの聖なる音楽と、戦争&殺人の対比。
そこの根底にある“反戦”へのメッセージ。
S&Gが、ただのハーモニーグループじゃないことがよく分かりますよね。
M.7時のニュース/きよしこの夜
さて、この1966年のS&Gのアルバム
「パセリ・セージ・ローズマリー・アンド・タイム」。
もちろんアメリカ、イギリスほか、世界中で大ヒット。
自身初のアメリカTOP10入りのアルバムとなりました。
まぁ、以降の活躍で、そのチャートアクション以上の影響を
後の世代に与えていますよね。
S&Gのアルバムでも、最も完成度が高い、とも言われているこの作品。
もちろん、45年経った今でも、全く色褪せない、珠玉の名盤です。
M.CLOUDY
M.PATTERNS