今年、御柱祭が行なわれる信州・諏訪の旅!|旅人:井門宗之

2016-01-08

突然だが、自分は紀行文が好きだ。

まるで一緒に旅をしているかの様な感覚。

行間は読み手ののりしろで、自分の想像力をたくましくすれば、よりその地が近くなる。

そうやって得た情報を基に実際に旅をすると、より楽しさも増す。

この旅日記もそんな風に読んで頂けたらと思いながら、

2016年始めての東京を離れた旅であります。

目的地は長野県諏訪市。松本市より少し南にあり、諏訪湖を囲む風光明媚な土地だ。

実際に諏訪湖からの眺めは絶景で、遠くに見える雪を頂く白馬の山々は神々しいほど。

そして諏訪と言えば日本最古の神社の一つ、諏訪大社

今年はその諏訪大社で正式名称「式年造営御柱大祭」、通称「御柱祭」が行われると言う事で、

KIKI-TABI一行は諏訪を訪れる事にしました。

 

 

 

 

 

 

 

 

河合「今回いろいろと調べていたんですけど、御柱祭って謎が多くて…。」

 

井門P「どうして??だってお祭なんだし、神社で行うものなんだから、

歴史とか起源とか由来とか、はっきりしているんじゃないの??」

 

河合「それが…ゴニョゴニョゴニョ…分からないんです…ゴニョゴニョゴニョ…。」

 

井門P「え??何??いま何て言った??」

 

河合「だから、分からないって言ってんだろ、このポンコツP…ゴニョゴニョゴニョ…。」

 

井門P「おい!特に後半何て言った!?え??」

 

河合「はい、着きましたよ~!ここが諏訪市博物館です!」

 

井門P「まぁ、歴史や由来は博物館で間違いないもんね。にしても、後半…。」

 

 

 

 

 

 

 

 

博物館の外には実際の御柱と同じ寸法の柱が展示されている。

この柱自体も博物館があるエリアの練習用の柱なんだとか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こちらの館長小林純子さんという方で、

以前YAJIKITAの時代に御出演頂いているとか!

 

 

小林「こちらにも展示してありますけど、

武田信玄が諏訪を信仰していたので、直筆の書があるんです。

以前番組に出させて頂いた時は武田信玄の回でした。」

 

 

そんな小林さんに改めて御柱の歴史をお伺いするのだが…。

 

 

井門P「実際に御柱祭が始まったのはいつだったんでしょうか?」

 

小林「えぇ、はい…。これが分かっていないんです。

 

河合「(ホラネ!)」

 

小林「鎌倉時代に始まったという説もあれば、

室町時代の文献には平安時代から存在するとも書かれているんです。」

 

井門P「平安時代!?そんなに古くからあるんですか??」

 

小林「いえ、お祭の形が平安からあったと考えると、

原型はもっともっと前からあったとしてもおかしくありません。

ただはっきりとした事が言えないんです。」

 

 

まさか博物館の館長をもってしても、その起源が謎だとは…。

 

 

小林「御柱自体も鎌倉時代は仏様でしたが、江戸時代は神様ですし。

解釈も長い歴史の中で様々あるんです。」

 

 

御柱祭自体、宝殿の造り替えの為に樹齢200年にもなる樅の巨木を切り出し、

山から出され、里を曳き、川を越えて神社に納められるというもの。

それだけダイナミックな神事なだけに、天下の大祭とも呼ばれている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

小林「小さい頃から傍にあるのが御柱祭です。

これが始まると諏訪人の血が騒ぐんです(笑)」

 

 

 

 

 

 

 

 

井門P「河合さん、せっかく諏訪に来たんですから…ゴニョゴニョ…。」

 

河合「えっ??なんですか??」

 

井門P「宮坂醸造さんに…行きたいなぁ…なんつって…ゴニョゴニョゴニョ。」

 

河合「安心してください。ちゃんとブッキングしてますよ。」

 

井門P「ワッショ━━(∩´∀`)∩´∀`)∩´∀`)∩´∀`)∩´∀`)∩━━イ!!

 

 

実は上諏訪には私の大好きなお酒の酒蔵がございまして。

それが宮坂醸造株式会社であります。

こちらは全国的にも有名な銘柄『真澄』を製造しているのですが、

この『真澄』が美味しいんです。どんな料理にも合ってしまう、普段使いには最高のお酒。

その真澄を作っている会社が諏訪にあるってんなら、お伺いしない訳にはいきません!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかも、お話しと蔵の御案内は社長自ら!!!!

宮坂直孝社長にお話しを伺いました。

 

 

 

 

 

 

 

 

宮坂社長「私はよく“5年後、10年後を楽しみにしてください!”と言ってるんです。」

 

 

そんな会話から始まった社長の話は全てが面白く、

専門的な知識がないただの酒好きの自分でも、

「やっぱり真澄が好きで良かった」と思わせるものでした。

もしお時間があるようでしたら、宮坂醸造のHPの真澄の歴史を読んでみてください。

『真澄の歴史』⇒ http://www.masumi.co.jp/history

1662年の創業以来、大変なご苦労の上に今の真澄がある事がよく分かります。

そしてこれを読むと、その足で『真澄』を買いにいきたくなります(笑)

 

 

 

 

 

 

 

 

特別に酒蔵を案内して頂き、最後は搾り立ての酒や自慢の真澄を試飲。

 

 

 

 

 

 

 

 

出来たて、搾り立ての日本酒のすーっと爽やかな香り!

そして口に含んだ時のキレと喉越し!全てのバランスが素晴らしく、

頭の中で「あれに合わせたら美味しいかな?いや、これかな?」と思わず考えてしまいます。

現在も試行錯誤を重ねながら、新たな挑戦を続ける宮坂醸造。

社長が最初に仰った「5年後、10年後を楽しみにしてください。」という言葉が、

取材を終えた後に心に響いていきました。

老舗の酒蔵の老舗たる所以は、決して走るのを止めないからだと、心底思ったわけです。

何度でも言いましょう!真澄を好きで良かった!!と(笑)

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、諏訪市博物館の小林さんが仰っていた、

「諏訪人の血が騒ぐ」という言葉。

その話が実感となったのは柳澤忠範さんのお話しを伺った時でした。

柳澤さんは神鼓流諏訪神太鼓宗家会長という方。

 

 

 

 

 

 

 

 

御柱祭を愛したあの岡本太郎氏親交があり、

その岡本氏の為に自ら4尺5寸の太郎太鼓を制作したというお方。

 

 

 

 

 

 

 

 

実際にお祭でも演じられるという諏訪神太鼓の演目を見せて頂く事に。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『神鼓雷』『天下の木落とし太鼓』、それぞれが物凄い迫力で、

演舞を見せてくださった諏訪神太鼓伝承保存会の皆さんの動きも、勇壮で、かつ美しい。

 

 

柳澤「それぞれのお祭があると思うけど、諏訪の御柱は6年待つんです。

その想いは他所には無いと思います。

3市2町1村、20万の氏子が一つになる。

そして4つの宮に4本ずつ、合計で16本の御柱を立てる。

柱が神となって祭りが終わるんです。」

 

 

 

 

 

 

 

 

山つくり衆という選ばれた人々が神聖なる場所から神となる木を選び、

切り出し、氏子と一体になりながら、山を曳き、里を曳き、神社に向かい、そして神になる。

新しく神様をお迎えする為の祭祀。それが御柱祭なのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

最後に訪れたのは中山道下諏訪宿 門前ひろば 食祭館

店内には諏訪の名産、特産品が所狭しと並び、

レストランでは地元の美味しい料理を堪能する事が出来ます!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

建物の外には“諏訪と言ったら!”の足湯もあって、

観光客のみならず地元の方々の憩いの場にもなっているんです。

 

 

 

 

 

 

 

 

お話しを伺ったのは支配人伊藤博昭さん

こちらで頂いた信州味噌ラーメンの美味しいこと!

 

 

 

 

 

 

 

 

信州味噌自体のコクに酒粕がブレンドされ、更に濃厚な仕上がりになっているんです!

他にも信州サーモンを使用したわっぱめしや信州ポークカレーなどなど、

目移りしてしまうメニューだらけ!

お店が下社秋宮のすぐ近くという事で、

今年の御柱祭の時には物凄い人出になる事は間違いないでしょう!

伊藤さん、御馳走様でした!

 

 

 

 






7年目に1度行われる御柱祭。

取材を通じてその迫力に触れ、そしてこの街の方々が、

いかにこのお祭を大切に想っているのかが分かりました。

祭りの一つのクライマックスは『木落とし』と呼ばれるものです。

最大斜度45度、長さおよそ100mの坂を、御柱に乗って滑り降りるという行事。

 

 

 

 

 

 

 

 

今回取材した柳澤さんの所でその木落としの映像を見せて貰いましたが、

映像だけでも思わず息を飲んでしまう迫力にスタッフ全員圧倒されました。

申年の今年、いよいよ開かれる御柱祭。

天下の大祭が、今年も諏訪の街を勇壮に彩ります!