東海道新幹線こだまの旅 Part⑤|旅人:本幸拓真
2015-10-07
みなさん今日も笑ってますかぁ?
「KIKI-TABI 2Thousand Miles」
旅人の本幸拓真です。
今回は、前回から引き続き
「東海道新幹線 こだまの旅」をお送りします。
なんとこのこだまの旅は、今回が完結編!
東京駅からはじまり東海道線も残すところわずかとなりました。
今回の旅のスタートは、岐阜羽島駅です。
車で20分、大垣にやってきました。
大垣市内を流れる水門川、水草が流れに乗ってとても涼しげでのんびりした時間を過ごす事が出来ます。水門川の周りをぶらりと歩いていると見つけたのが、松尾芭蕉の銅像。
そうなんです、ここ大垣は、松尾芭蕉の奥の細道の最終終着地点なのです。
この景色を芭蕉もみて色んな句を思い浮かべてたんでしょう。この景色は創作意欲を掻き立てられますね。
では、ここで本幸拓真も一句浮かびましたよ。
「鰯雲 肥ゆるカラダに ビビる秋」
この旅を象徴している句だと思いませんか? 各駅で色んなおいしいものを食べさせていただきました。 食欲の秋ですしね。
もっと松尾芭蕉の事を知りたいKIKI-TABI一行は、奥の細道むすびの地記念館にやってきました。
お話を伺ったのは、学芸員の大木祥太郎さん。
2012年にOPENしたこの記念館では、奥の細道のスタート(東京荒川区)~むすびの地 大垣まで 全2400kmの行程を巡ることができます。
大木さんが松尾芭蕉について話し出すと、も~止まらない。
奥の細道から松尾芭蕉の人間性まで、これまで知ることのなかった事をたくさん教えていただきました。
奥の細道は、見たものを俳句にしたためただけじゃなくて、それぞれの場所で読んだ句を何度も推敲(編集)を重ねて作られた文学作品だったという事実にびっくりしました。
これまでは旅の様子を記したものだと思ってました。
芭蕉が句を詠んだ場所は21か所。
それぞれが一話完結だけど、すべてがつながっているのです。
そんな話を聞くと改めて奥の細道を読んでみたくなりますね。
続いてやってきたのは米原駅。
米原駅から車で15分、滋賀県彦根市にやってきました。
彦根といえば、国宝の彦根城。 今回は彦根城の中にある玄宮園にお邪魔しました。
この玄宮園の中にある楽々園は、安政の大獄や桜田門外の変でもおなじみ 井伊直弼が生まれた場所なのです。今年は井伊直弼が生まれて200年にあたる年なのです。
りっぱなお屋敷から望むとても雅なお庭を見ながら、彦根城博物館の学芸員の青木俊郎さんにお話を伺いました。
お話を伺った場所もすごく風情があるのですが、実際は現存する建物の10倍以上の面積があったそうです。
お屋敷の中に、能舞台や茶室などもあってとても豪華なお屋敷です。
中には、耐震構造されている建物「地震の間」と呼ばれる場所もあります。
井伊直弼も学校の授業で習った事しかイメージがありませんでしたが、学問や茶人、芸事に精通していてその人間味溢れる姿で彦根の人たちから愛されていたのですね。
次にやってきた場所は、米原駅から車で北へ15分。滋賀県長浜市にやってきました。
豊臣秀吉が築いた長浜城から碁盤の目のように広がる城下町。 今では、黒壁スクエアという通りになっており昔の町屋を改装していて新旧様々なお店があります。 長浜の街には日本最古の鉄道駅舎もあって昔ながらの良さを残している街です。
その黒壁スクエアの中にあるのが、
海洋堂フィギュアミュージアム黒壁
出迎えてくれるのは、こちらのシンボルのレッドドラゴン。
そして実物大のティラノザウルス。 この時点で、KIKITABI一行のテンションMAX。
海洋堂というと大阪にあるフィギュアの老舗
お話を伺ったのは、海洋堂フィギュアミュージアム黒壁の安藤忍さんです。
海洋堂といえば、食玩。
みなさんも見たことがあるでしょうし、集めてらっしゃる方も多いと思います。
海洋堂の歴史や、これまでの作品がジオラマになっていたりテーマ別に展示されていたり所狭しと並んでいます。
家族連れから年配の方まで幅広い客層でみなさん展示されているフィギュアを見て思い出話に花を咲かせているんですって。
アニメから動物、恐竜や仏像など、「創るモノは夜空にきらめく星の数ほど無限にある」その言葉の通りたくさんの種類のワクワクがつまったミュージアムです。
ところで、安藤さんがここに入ったきっかけはなんですか?
私は、海洋堂が大好きで入社したんです!
なんと!!! 安藤さんが好きになるきっかけのフィギュアは、世界名作劇場シリーズ
これこれ!これなんですよぉ~。 そう言ってショーケースに小走りで移動する姿は童心ににもどったようなかわいらしさを感じました。
そのあとは、閉館時間にも関わらずスタッフが各々好きなフィギュアのショーケースから動かなくてみんな子供に戻って楽しんでました。
ちなみに僕はカエルのフィギュアが好きです。 自宅にもいーーーっぱいあるんですよ(笑)
一日いても飽きない海洋堂フィギュアミュージアム黒壁 でした。
いよいよこの旅も終盤戦、東海道新幹線16個目の駅
京都にやってきました。
実は、大学時代は京都に住んでおりまして思い出もたくさんあります。
そんな街にお仕事で来れるなんてとてもうれしいです。
京都には、日本でただ一つのお店があるのをご存知ですか?
何の店かと言うと、
こんぺいとう 漢字で書くと 金平糖
こんぺいとうは、ポルトガルから伝わってきたお菓子で引き出物などに使われています。
そんなこんぺいとうを一から手作りをしているのは
緑寿庵清水
1847年に創業した歴史あるお店です。
お話を伺ったのは、若女将の清水珠代さんです。
こんぺいとうをつくっている工房も見せていただきました。
斜めに傾いた大きな釜が絶えず回っていてその中をこんぺいとうがジャラジャラと回っています。
気温は夏場で50℃近くにまでなるその中で職人さんは釜から離れず、しゃべらず、じっとこんぺいとうを見つめています。
緊張感でいっぱいの工房でしたがそのわけは、
こんぺいとうは、はじめはとても小さい粒(2ミリ)からスタートして回る釜の中で火を入れられながら熱い蜜をかけます。 常に回転していて蜜がかかったところが徐々に凹凸の突起ができる。これをイガとよびます。 これを繰り返して約2センチくらいまで大きくして完成です。 16日~20日間かかるのです。
その間ずっとつきっきりでこんぺいとうの成長を見守るのです。 天気や気温、湿度などで状態が変化するのでいつも同じというわけにはいかないのです。 だから、こんぺいとうの声である釜の中を転がる音を聞いて今の状態を判断するのです。だからしゃべるとその声が聞こえない。
まさに手塩をかけて作られたこんぺいとう。食べる時も気が引き締まります。
試食でミルクのこんぺいとうのをいただきました。
ミルクが凝縮されて練乳のような濃厚な味になるのです。
ちなみに、こんぺいとうの食べ方は舐めるじゃなくて噛んで食べるのが正式な食べ方でそうするとイガの部分に凝縮された甘みと風味を感じることができるんですって。
あと工房から流れる甘い香りは、風に乗ってお店の外、大通りにまで香りが飛んでいく事もあるそうです。
こんぺいとうというと砂糖菓子。砂糖だけのイメージがありますが、こちらはイチゴやモモ、ミカン、ミルク、リンゴ、マスカットなどの様々な味のこんぺいとうを作っているのです。
その中でも、とても難しい素材を使った「究極の金平糖」というものもあって
チョコレート、ブランデー、梅酒、日本酒、赤ワインなど、職人技で作られる限定の品物もあります。
僕もお土産に洋ナシとメロンのこんぺいとうを買いました。 専用のケースもあって常にバッグにいれて持ち歩いてます。
ついに、去年から続いた 東海道線こだまの旅 最終目的地に到着しました。
新大阪駅です。
東海道新幹線こだまの停車駅は、東京~新大阪まで 17駅
そのほとんどの駅を巡りたくさんの方と触れ合ってお話を伺ってきました。
一番思い出に残った場所はどこか。 うーーーん。決められません。
この旅で出会ったすべてのみなさん、本当に楽しいお話やおいしい食べ物、そしてワクワクする街の魅力、たくさん教えてくれてありがとうございました。
このこだまの旅は今回で終了です。
旅日記を書いてるとさみしい気持ちになっちゃいましたけど、楽しい思い出を振り返りながらこの旅を思い出してました。
聞いていただいたみなさん、本当にありがとうございました。
僕の旅人デビュー作となった東海道新幹線こだまの旅
ぜひとも、これからも旅人本幸拓真をよろしくお願いします。
そういえば、こだまは博多までいきますからね。新大阪からは山陽新幹線に変わりますから、また新たなシリーズで「山陽新幹線 こだまの旅」なんてのも始まればいいなぁ。
またどこかでお会いしましょう。
KIKI-TABI 旅人の本幸拓真でした。